2007年2月14日水曜日

法学部の新入生と読んだ本

2006年夏学期にベーシック法学科特設演習という授業を担当した(講義題目は「法学の学び方」).この授業では次のような書物を読んだ.受講生の皆さんには,2週間で1冊本を読み,毎週,本の内容に関する作文をしてもらった.

吉野源三郎『君たちはどう生きるか』岩波文庫
大村敦志『父と娘の法入門』岩波ジュニア新書519
梶井厚志『戦略的思考の技術』中公新書1658
長谷部恭男『憲法とは何か』岩波新書(新赤版)1002
高木新二郎『事業再生』岩波新書(新赤版)988

長谷部先生の本は,大学1年生には難しすぎた.ちくま新書の『憲法と平和を問いなおす』のほうがよかったかもしれない.他の4冊については,ほぼ均等に,それぞれの本の支持者がいたようだ.法学部への進学者は,公平などの普遍的な価値に興味がある人,身近な法律問題に興味がある人,理論的に社会や制度を分析してみたい人,ビジネスを支えるインフラストラクチャーとしての法律に興味がある人,という4種類に分類できる,とまとめるのは乱暴すぎるだろうか.

書いてもらった作文の中にはきらりと光るものが少なからずあって,目を通す僕の勉強にもなった.